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御神渡りとワカサギ

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塘路湖に・・・。レイクサイドとうろの土佐武氏にお話しを伺いました。
今年は何年かぶりに綺麗な御神渡りが出現。雪が少ないとできやすい御神渡り。
いつもできる場所に綺麗な氷の造形を見せてくれていました。
年明ける前にも1度できたそうですが、一旦なくなりました。
その後雨が降り、雪がまったくなくなり。再度盛り上がってできたそう。見た目にもダイナミックです。
高さとしては80cmくらいありそう。
それが対岸まで同じような地形にむかってずっと続いています。必ず湖の中でも一番幅の狭いところにできる御神渡り。今いるところと向こう岸との距離が一番、湖の中では短い場所なのです。
今まで何年間かは雪があったので綺麗にできなかったそう。
雪が30cm位積もってしまうと雪の重みで盛り上がってこなくなるのです。
また、盛り上がった後に雪が降ると、雪の下が温かくなるので氷がつぶされて見えなくなるのです。
御神渡りの氷をじっくりみると、氷の上の方は空気が入って白っぽく見え、下の方は透明度が高い感じ。
最初にできた時期と後からできた時期の氷の変化もみてとれるのです。
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IMG_1383.jpg今年のワカサギは好調。魚体は小ぶり。
でも釣る人は1日に1000匹も。
去年の春の孵化が状態がうまくいったので、よく釣れているそう。
今釣れているのは去年の春孵化したものとのこと。
朝夕が釣れやすいと言われているのですが、昼間も釣る人もいらっしゃるそう。
小さいけれどたくさん釣れている感じです。
ワカサギ以外今年は例年以上にアメマスがよく釣れていると。ワカサギを食べにやってくるのです。
アメマスが釣れるとワカサギが逃げてしまうので釣れない時間帯もでてくるそうです。
ワカサギ釣りは3月11日まで楽しむことができます。

標識から見えてくるそれぞれの性格

鶴居伊藤タンチョウサンクチュアリチーフレンジャー原田修氏に伺う第4弾。
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1989年から標識、足環をつけ始め、昨年の繁殖期に500羽までつけたそう。だいたい年に10〜20羽くらい申請をしているそうです。標識をつけることにより遠くから見分けることができます。標識では生まれた年の生まれた場所、そしてオスかメスかもわかるのです。その記録が積み重なることによって何歳でつがいになったのか、どのあたりで縄張りを構えているか、何歳位まで生きているのか等ということががわかってくるのです。研究者の方がそれをつけて、サンクチュアリではそれに協力するという形で、毎日標識を読んで記録をしているそうです。そんな中、3つのエピソードをご紹介いただきました。
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その1:ある冬2歳のT40(オス)とT48(メス)はサンクチュアリでいつも一緒に行動していました。
しかし年が明け、2羽はお別れした様で、その後T48は阿寒の給餌場で別のオスとつがいになりました。その冬、鶴見台で1羽で過ごしたT40は、2年後に新しいつがい相手と1羽の子供を連れてサンクチュアリに飛来。原田氏いわく「色々あったけれど、今はしあわせだよ〜」
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その2:いつも落ち着いて自分からは喧嘩を売らないT08(オス)。ある時彼の子供が足を怪我してうずくまることが多くなり、周りのタンチョウからつつかれるようになりました。するとT08は子供に他のタンチョウが近づかない様に積極的に喧嘩を仕掛け出したのです。しばらくしてT08がおとなしくなったと思ったら、子供の足は治っていたとか。「やる時はやる!彼の株は一気にあがりましたね」
その3:08V(オス)は、若い頃、いくら畑から追い払っても真っ先に畑に戻り悪さを繰り返していました。つがいになっても給餌場で他の家族と争い、負けると必ず自分よりも弱い相手に喧嘩をうり、勝って終わらないと気が済まない性格の悪いタンチョウ。
「性悪で憎らしいのですが、どうしても気になる一羽なんですよ」
ということで、タンチョウは行動観察していると見飽きることがない鳥という事は間違いがなさそうです。
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※一番上の写真は原田修氏からお借りしました。

タンチョウの鳴き声と仕草2

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鶴居伊藤タンチョウサンクチュアリチーフレンジャー原田修氏のお話し第3弾。
今回はまず「ピーピー」という子供の声から。
家族だけでいる時にはこういった声は出さず、給餌場などの場所で他の家族がいたりすると、自分がここにいるよという合図の声を出すそう。
この子供、2月の中旬以降から声変わりをするそうなのです。少し濁った様な声になるそう。
羽が抜け替わって翌秋、ある程度2年に入った年からは、もう「コー」という声になるそうです。
2月の下旬位から3月にかけてだけにしか聞くことができない声とか。とってもレアですね。必ず聞こえるというものでもないそうです。
続いての声は・・・「お〜い」という人間語訳の鳴き声。家族が離れていた時に呼ぶ声なのです。
続いての声はとても変わった声に聞こえました。1羽がこういった声を出すと、みんなやっている動作を止めて顔を上げるそう。
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警戒の声です。「カッカッカッカッカー」といった感じです。この時は給餌場にキツネが出てきたそう。
キツネは天敵なので油断していると危ないのです。四つ足哺乳類に関してはみんな警戒する感じとか。
「キツネが出てきて最初はみんな警戒して離れたんです。キツネが餌もないなと思い踵を返した途端、みんなで追っかけるのです。それまでは腰が引けて逃げていたのに、相手が去っていくと今度は急に追っかけていって・・・とても面白かったですよ。」
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続いては、カメラマンの方が覚えておいた方が良いという鳴き声です。
鳴いているタンチョウは体を斜め上をみている様な仕草をして短く「コッコッコッ」と鳴きます。
それに対して残りの家族が餌を食べていたり、羽繕いをしていたりしているのをやめて、同じ様な姿勢になってくると、最終的には体を前に倒す様に首を前に倒しつつ走り出して飛んでいくそう。
ただし、集団になるとなかなか飛んでいきそうでいかない場合もあるのです。お互いに牽制している感じにも見えるのですが・・・。ただ、一組飛ぶとみんな一斉についていくそうです。
※写真は原田修氏からお借りしました。

タンチョウの鳴き声と仕草1

タンチョウ_雪の中T(求愛ダンス).jpg 求愛ダンス①.JPG
鶴居伊藤タンチョウサンクチュアリチーフレンジャー原田修氏に伺う第2弾。
タンチョウは綺麗で大きくて優雅というイメージをお持ちの方が多いはず。
仕草や鳴き声がわかりやすいので、それを知ってから観察するとものすごく面白いので、今回は鳴き声をお聞きいただきながらお送りします。
まずは有名なあの声から。いわゆる「コーカッカ」という声です。鳴きあいの声。
観光客の方はこれを2羽のタンチョウが鳴いているとわからない方が多いそう。
オスが最初に「コー」と鳴き、メスが「カッカッ」と応えるので「コーカッカ」と聞こえるのです。
これを人間語に訳すると、2パターンあるそう。
2月半ばくらいからの1ヶ月弱の求愛の時はオス「愛しているよ」メス「愛しているわ」とかそんな感じだとか。誰が鳴いているのかはしっかりわかっているそう。求愛の時期はダンスがすごく活発に行われている前後に鳴きあいをしている時は求愛の意味がすごくあると考えられているそうです。
威嚇(左の♂2羽がにらみ合い、右の♀は争う気がなく普通の姿勢).jpg 威嚇しあう2羽の♂.jpg
求愛シーズン以外の「コーカッカ」は人間語訳は難しいそうですが、例えば「どけ〜」とか「俺らの方が強いぞ〜」とかそんな意味。いわゆる周りに対してのアピールというか、自己主張みたいな感じとか。
タンチョウは普段は額のあたりだけ赤いのですが、それが興奮するとてっぺんから後頭部にかけて盛り上がるようにグーッとのびてきます。それと同時に背伸びをする様に、腰も高くして体も伸ばして普段より3割くらい高いような位置まで頭を上げて、ゆっくりモデル歩きのような感じで首をふりながら歩く。
そうすることで赤がチラチラ見えてきます。それが相手に対しての威嚇になるそう。鳴きあいをしている時は必ずその状態で頭が赤くなっているのです。これはオス同士が主にやるそう。
あとは、給餌場に飛来してきた時に、タンチョウが背曲げをして、さらに鳴きあいまですると相当強いそう。例えていうと「つる太郎。つる子参上」みたいな。
それに対して若かったり弱い個体などは端の方にこそっと降りて、頭を赤くせずに腰も普通の位置で「すみません・・すみません。ちょっとすみません」みたいな感じだそうです。
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※写真は原田修氏からお借りしました。

今シーズンのタンチョウの動向

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鶴居伊藤タンチョウサンクチュアリチーフレンジャー原田修氏にお話を伺いました。
12月はじめは冷え込んだのですが、25日に雨が降り、秋おこしができない畑で、とうもろこしの刈り取りができないで残っているものをタンチョウがついばんでいたそう。
そこに200羽くらいいて、サンクチュアリが70羽、鶴見台も100羽くらいという状況があったそう。
年始に雪が降り、サンクチュアリ、鶴見台とも200羽以上という状況になりました。
ただ、まだ雪の量が少ないので畑に入ってきて日によって状況が変わるという不安定な状態とか。
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年間を通してサンクチュアリに一番多くタンチョウがやってくる季節は例年12月末から1月中旬にかけて。
2月以降は鶴見台がピークを迎え300羽位になります。その頃サンクチュアリは200〜250羽位。
給餌を減らすことによっての影響はでてきているのでしょうか?
昨年度のシーズン2割減のくらいのときから、蒔いたらすぐに食べて1時間くらいで食べ尽くしてしまい、その後いなくなるという傾向があったそうです。
それまでは1日1回撒いて終わりでした。でも午後からやってくるタンチョウがまったく餌を食べることができず、1日2回(午前9時と午後2時)に分けて与えることにしたそう。
1日の総量は一緒です。今年に入ってみていてもかなりガッツいて食べている感じがすると。給餌時間にあわせてやってきて、食べ終わると1時間もしないうちに減っていくという傾向がみてとれると原田氏。ただ、雪や気温により自然の水辺が開いたり閉じたりということもあるので、それによりかなり影響を受けている感じがするとも。
給餌以外では、自然採食地を彼らが利用してくれる事が一番なのですが、それだけではもちろん全然足りないのも事実です。
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タンチョウのこれから・・・鶴居のようなたくさんの数のタンチョウが集団で越冬しているというのはもうできないだろうと。それはイコール給餌をしているということなので、給餌をする場所が増えるというのは、基本的にタンチョウと人との軋轢を生む要因なので、それを新しく分布が広がっていくところで給餌をして冬を越すのは良くないと思うとおっしゃっていました。
「彼らが自然の餌を探して、自然の状態で冬を越せる、家族単位で過ごせるというような場所が増えることが理想かなと思いますね。」
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冬の木道歩き・・・で発見!

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温根内ビジターセンター指導員、藤原伸也氏とともに木道を歩く第3弾。
センターから歩いて15〜20分くらいのところ、ミズゴケ湿原に到着。
地形という見方をするとデコボコというか、シワシワがあります。
ミズゴケ湿原とは言っても、全部がミズゴケというわけではなく、デコボコは、最初はミズゴケが生えていてその上に別の植物が生えたりしてどんどんこんもりしてくるのです。
それが水面より頭が出ているところがミズゴケ湿原。別名高層湿原とも言います。
水面より地面よりも高いから高層湿原。こんもりしているところはミズゴケが作った地形です。
このデコボコ地形をブルトとシュレンケと呼ぶそう。こんもりした方をブルト、へこんでいる方をシュレンケと。
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ブルトの上に生えている植物とシュレンケに生えている植物は違います。
ピンク色の芽みたいなものをつけたツツジみたいな植物はこんもりとしたブルトの上に生えています。
でもシュレンケにはありません。上と下では乾燥具体が違うそう。だから植生も違うというのが冬になるとよくわかると。地形によって上と下で植物が違うというのがわかりやすいのです。
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同じところにハンノキがあったのですが、とても小さいものでした。
ハンノキは湿原の厳しい環境の中でも成長できる唯一の樹木。
ミズゴケ湿原は湿原の中でもさらに過酷な環境なのです。雨か霧でしか水を賄えないから。
よって、ハンノキですらここの大きさくらいにしか成長できないということなのです。
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木道歩きで面白いものがたくさん見つかるのですが、
その中でタヌキモという水生植物が丸い芽をつけていました。
越冬芽とか殖芽と呼ばれるもの。丸く縮こまって冬を越すそうです。
そういう芽が今は氷の上に浮かんで見えていました。
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また、木道からは冬にしか見ることのできない自然の造形が楽しめます。
雪が降るとなかなかとけません。その雪がとける過程とか、とけるものが再度凍ったりすると色々な形に変わっていくのです。
蜘蛛の巣状の氷や、アイスバブル、木道脇の水分のあるところに注目!!してみてくださいね。
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大地形

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温根内ビジターセンター指導員、藤原伸也氏とともに木道を歩く第2弾。
前回は微地形のお話しでした。今回はそれに対して大地形のお話しです。
言うなれば鳥の目から見る地形のこと。
木道を進み、ミズゴケ湿原の手前。木道が3方向に分かれているところまで歩きました。
一番視界が開けるところで、周りの地形もよく見えます。
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北方向を見ると山が見えます。雌阿寒岳。
実は拡大した写真を持参してくださったのですが、それを見るとその左側に綺麗な阿寒富士が見えます。
もっと晴れていると、煙を吹いているのが見えるそう。
雌阿寒岳は大きくいうと2つ火口があり、それがこの場所から見ることができるのです。
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阿寒富士の右側に見える煙はそこから出る量が多い火口。
さらに、雌阿寒岳から右に目を移すと、黒い影みたいなものが見えます。これが雄阿寒岳。
ここには雪が見えません。この時期は雌阿寒岳が白くて、雄阿寒岳が黒いのです。
なぜ雌阿寒岳は雪が積もっているのに、雄阿寒岳は積もらないのでしょう?
おそらく、雄阿寒岳は結構上の方まで木が生えているので。だから木の下にはたぶん雪があると思うと。
逆に雌阿寒岳は白く見えているところは全部砂地。だから雪が見えやすいのです。
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そして、木道のそばに、道々が走っている丘が見えるのですが・・・。
昔、釧路湿原は海でした。今見えている丘が陸のところです。
私たちが立っている木道のところは海だったところ。だから海の底から今丘を眺めている感じと。
実際丘にいくとたまに貝の化石とかが出てきたりもするそうです。
遠い地形と手前に見えている地形が両方わかる場所。これが大地形と呼ばれるところなのです。
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微地形

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温根内ビジターセンター指導員、藤原伸也氏とともに木道を歩きました。
藤原氏は地形や地層が専門。そこを切り口にした釧路湿原についてお話しを伺いました。
釧路湿原は平らだと思っている方が結構いらっしゃると思うのですが、確かにその通りとの事ですが、
よくよく見ていくと細かいデコボコとか、ボツボツになった落とし穴みたいな所とかがあるのです。
もっと広い目で見ると、釧路湿原の周りはどういう地形になっているのかということが、実は温根内木道を歩いているとよくわかるそう。ただし、晴れていればの話ですが。
まず、木道に入ったすぐの右側にヤチボウズが目につきます。
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4.jpg直径50cm以上の坊主頭みたいなおまんじゅうみたいな地形が・・・。
これは地形?実は植物が作った地形。
植物が作っているデコボコ、大きな意味では地形になるかもと。これはスゲです。スゲは色々な種類があるのですが、その中で株をつくるタイプ、カブスゲなどの種類があります。簡単にいうと、何回も何回も同じところに成長しては枯れ、成長しては枯れを繰り返したり、冬場にスゲが作った根の部分が凍ります。水は凍ると体積が増え、するとグッと持ち上がります。それを繰り返すことによりこんもりとしたデコボコ地形ができあがるということ。
大きいものほど昔からあるヤチボウズなのです。
昔からヤチボウズとかデコボコ地形を微地形というかたもいらしたそうです。

そのヤチボウズが見える木道の逆側にはヤチマナコが。
ヤチマナコの表面が凍っていて、その中に泡が閉じ込められていました。
それが何重にも縦方向に連なっているのです。
これをアイスバブルと呼ぶ人もいるそう。
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植物が分解される過程でガスが出てくるので、それが時間差をおいて出てくるのです。
雪が降ると見えにくいかもしれないのですが、その下には綺麗なアイスバブルが・・・。

釧路の海の魅力

5-1  ゆったりと尾びれをあげるマッコウクジラ 撮影:笹森琴絵 .JPG

もともとテレビの番組制作が本業の西澤氏、色々なところに行って、色々な生き物とかを撮影しています。「やっぱり海の上ってちょっと特別な場所だと思うんです。世界中繋がっているし、とても人の力ではあらがえない場所という気がしています。そんな中で自由に暮らしているイルカやクジラって本当にすごい存在だなと思うんですよ。そういう生き物としての魅力というのはありますね。陸で生きている生き物とは違う存在感なんですよ。」
5-2  釧路とシャチとレインボーブロー(虹色の噴気)  撮影:笹森琴絵 .JPG

釧路の海の魅力・・
例えばBBCの自然番組だったり、ナショナルジオグラフィックの自然番組とか、ものすごい自然の映像が出てきます。でもそれが釧路沖で普通に見ることができるのです。南氷洋のめったに人が行かないようなところでシャチの群れを撮影した映像があるのですが、それが普通に釧路沖で見ることができるのです。それはものすごいこと。
日本で見ることができる鯨類の半分くらいが北海道沿岸で見ることができ、釧路沖ではその1/4くらいが見ることができるそう。秋の時期に必ずと言って良いほど見ることができるのです。
5-3  釧路の町と、シャチのメスとコドモたち 撮影:笹森琴絵  .JPG

最大の特徴は、例えばザトウクジラ。たいていは夏の餌を採る場所のアラスカで見るか、冬の子育てをする小笠原などの南で見るか。そこで止まっている時にしか見ることができません。
ところが、釧路沖は旅の途中。何千キロという地球規模で移動する途中で出会えることができるのです。
こんな場所は他にないと。マッコウクジラ、ナガスクジラなど色々なクジラに出会えるのです。
5-4  釧路港から15kmほどの場所で虹色の噴気をあげるザトウクジラ:撮影 笹森琴絵.JPG

羅臼もすごい場所。例えばマッコウクジラは普通は深いところにいます。
太平洋の真ん中の離れ小島だったり、船ですごい沖に行くとかしないと見ることができないそう。
でも30分とか、もしくは陸から見えるというのは羅臼しかないのです。
シャチも国後島との狭いエリアにいるので、見つけやすいそう。ある程度決まった時期に見ることができる場所です。ただ狭い海にいるのです。
でも釧路は外洋。外洋でないと見ることのできない姿を見ることができるということ。
世界でホエールウォッチングポイントは10箇所くらい有名なところはあるそうです。でも、外洋で見ることができるのは2箇所くらい。そのうちの一箇所が釧路沖。より厳しい自然の中でいる姿を見ることができるわけなのです。
5-5  ため、ドローンで体を傷つけずにシャチの噴気を採取する 撮影:笹森琴絵.JPG

実は西澤氏は、ドローンを使ってクジラのDNAを採取しようと去年からチャレンジしていらっしゃいます。
クジラのブロウの中に体液が含まれているので、ドローンにシャーレをつけて、クジラのブロウの中にドローンを入れて採取しようとしています。なかなか、操作も難しいそうですが、ここからわかることはたくさんあり、今後の調査次第では今までわからなかったことが明らかになってくる可能性もあるのです。
※写真はさかまた組からお借りしました。
(一番上の写真: ゆったりと尾びれをあげるマッコウクジラ。撮影:笹森琴絵氏
上から2番目の写真:釧路とシャチとレインボーブロー(虹色の噴気)。撮影:笹森琴絵氏
上から3番目の写真:釧路の町と、シャチのメスと子供たち。撮影:笹森琴絵氏
上から4番目の写真:釧路港からほんの15kmほどの場所で、虹色の噴気をあげるザトウクジラ。撮影:笹森琴絵氏
一番下の写真:体を傷つけずに噴気を採取するため、ドローンでシャチを追跡する。撮影:笹森琴絵氏)

神様としてのシャチ

4-1 近づくものを威嚇するように海面に身を躍らせる  撮影 :笹森琴絵.JPG

西澤氏は個人的に神様がお好き。昔の人たちは、人間の力では計り知れない、理解できないものなどを説明するのに神様を使ってきました。また、動物を神をみたてる人たち・・・そういう文化がたくさんあります。アイヌ民族もそう。シャチは非常に重要な神様でレプンカムイといって海の神様と呼ばれています。
山の神様はヒグマ、森の神様はシマフクロウ、そして海の神様がシャチ。
4-2 釧路の街並みを背景に背びれをゆらすシャチのオスたち 撮影:笹森琴絵.JPG

シャチがどうして海の神様なのか?というと、シャチはクジラを追って浜に打ち上げます。クジラが一頭浜に上がるとたくさんの食料になるのです。アイヌの人たちはだからシャチを神様としたらしいのです。
また、海でシャチに出会った時に群れで行動していて、人間と同じような感じがするとこもたくさんあり、そういう意味でも親しみを持ち、人間以上のものを感じて神様と思ったのではないか・・・と思うと西澤氏。
4-3  暗い海の底からゆっくりと浮上するシャチ  撮影:笹森琴絵.JPG

彼が斜里町史を調べていたら、シャチが流氷の上で子供を産むという記述があったそう。神話だそうですが、流氷のある時にもシャチが海に来ているのを彼らは知っていたというのがすごいと思ったと。生き物の子供はだいたい決まった時期に生まれます。でもシャチは違うのです。人間みたいにいつでも子供を産みます。確かに春先に羅臼で見ていても、秋に釧路で見ていても、夏に北方四島で見ていても、小さい子供は必ずいるそう。シャチは本当に自然界で特別な生き物という感じがするとおっしゃっていました。
4-4 光の中に現れたシャチのオスと、圧倒されて見とれる学生たち 撮影 :笹森琴絵.JPG

日本神話でも海彦山彦、因幡の白兎というのがありますが、そこにサメが出てきます。サメは後から考えられた解釈と言われているそう。あれは海の大きな生き物という意味合い。だからシャチかもしれないと。「人間にとっての特別な生き物という感はぬぐえないですね。」
近くで見れば見るほどシャチはその存在感、そしてなぜ神様と呼ばれたのかがわかると西澤氏。逆に見た人にしかわからないのでしょう。
「とにかく野生のシャチは尊厳があるんです。存在感がある。大きさではないんですよね。」
4-5  インパクトある姿で、雄シャチが船にプレッシャーを撮影:笹森琴絵.jpg

※写真はさかまた組からお借りしました。
(一番上の写真: 近づくものを威嚇する様に海面に身を躍らせる。撮影:笹森琴絵氏
上から2番目の写真:釧路の街並みを背景に背びれをゆらすシャチのオス達。撮影:笹森琴絵氏
上から3番目の写真:暗い海の底からゆっくりと浮上するシャチ。撮影:笹森琴絵氏
上から4番目の写真:光の中に現れたシャチのオスと、圧倒されて見とれる学生達。撮影:笹森琴絵氏
一番下の写真:高い背びれと漆黒の体、陽光をはじくアイパッチというインパクトある姿で、オスのシャチ達が船にプレッシャーをかけてくる。撮影:笹森琴絵氏)
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