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クジラの音(水中編)

3-1 2頭のザトウクジラをターゲットに水中カメラをおろす 撮影:笹森琴絵.JPG
3-2 シャチの、特にコドモとメスは互いの意思疎通に音を用いる 撮影:笹森琴絵.JPG
今回も音源をおかけしつつお送りします。
水の中の音、とても貴重な音源です。
彼らは音を使ってコミュニケーションをしています。
会話をしたり、獲物を探したりたり・・。
イルカやクジラがいる水の中は色々な音がなっているそう。
まず一つ目。シャチの音。ここには2つの音が入っています。
短い音を出して距離を測っている音と鳴いているような音はコミュニケーション音。

クジライルカ類の頭の中には液体みたいなメロンと呼ばれる物質が入っているそう。
それがレンズの役割を果たす。光でいうと、レンズを通して光を集めると火がつく。
出した音をメロンを通じて音を集めて、それを強くして当たったものが跳ね返ってくる。それを聞いて距離やどんなものに当たったのかを判断しているそう。
ホイッスルはコミュニケーション音なので、相手に聞かせて相手がそれに返してくる。なのでシャチがいる水の中はとても賑やかなのです。船の上にいても音が聞こえて来ることがあるそうです。音源にはありませんが、シャチにはコールといって群れごとの方言もあるそう。シャチは群れごとに食べ物や文化が違うとか。群れごとに母系社会を形成していて、カナダの研究ではそれとDNAの分析もほぼ一致しているそう。かなり文化レベルが高いということがシャチに関しては分かってきているそうです。
3-3  マッコウクジラは音を用いて深海の暗闇で狩りをする 撮影:笹森琴絵.JPG
今度は2つ目の音。
マッコウクジラの獲物を探している音、獲物を見つけてロックオン。獲物を何か確かめている音。
マッコウクジラはメロンが一番多いので、クリック音もものすごく強力なのです。この音だけで獲物のイカも気絶してしまうくらい。マッコウクジラを撮影するために潜るカメラマンはマッコウクジラからクリック音を当てられるそう。「当たっているのがわかるそう。とても強力らしいですよ。」
3-4 船上からおろした水中マイクでクジラの鳴音を確認する、さかまた組メンバー .jpg
今は、クジラの音を使ってどこにクジラがいるのかを探すこともしているそうです。
※写真はさかまた組からお借りしました。
(一番上の写真:2頭のザトウクジラをターゲットに水中カメラをおろす。撮影:笹森琴絵氏
上から2番目の写真:シャチの、特に子供とメスは互いの意思疎通に音を用いる。撮影:笹森琴絵氏
上から3番目の写真:マッコウクジラはエコーロケーション(音の反響で周辺の状況を探る)を用いて深海の暗闇で狩りをする。撮影:笹森琴絵氏
一番下の写真:船上からおろした水中マイクでクジラの鳴音を確認するさかまた組メンバー。)

クジラの音(船上編)

2-1 釧路沖は、繁殖海域への通過コースだ 撮影:笹森琴絵 .JPG
2-2  ブリーチングするザトウクジラ 撮影:笹森琴絵 .JPGもともとは調査しかやっていなかったのですが、
その調査の内容を釧路の市民の方に還元したいという活動をやりたいと思ってできたのが
さかまた組なのです。
毎年釧路フィッシャーマンズワーフMOOで写真や模型の展示をしたり、
2日間だけ市民の方に一緒に調査に行っていただき釧路の海の魅力を感じていただいています。
今年で10年目を迎えて今年も実施。
1日目はカマイルカの大群に会い、2日目はザトウクジラの3頭の群れをに会えたそうです。

今回は、ラジオをお聞きの方にも疑似体験をしていただきたいということで、船に乗っている感じを感じていただききたく・・・音源を用意してくださいました。
何かの息遣いが聞こえてきました。シャチの群れが船の周りに一気に浮上して息継ぎをする音。
シャチは意外とエレガント。匂いがあまりないそう。これがミンククジラだと臭いとか・・・。
姿が見えなくても匂いだけでミンククジラの存在がわかるそうです。たぶんそれは食べ物のせい?
シャチは非常に好奇心、警戒心が強いそう。
続いて、同じく何かの息継ぎの音。
シャチとは違います。迫力があります。実はザトウクジラの呼吸音。シャチは大きなもので体長8mくらい。ザトウクジラは15mくらい。シャチの倍くらいの大きさがあり、それだけ息をするので、息を吐き出す音にも勢いがあります。風切り音みたいな音がします。それが特徴なのだそう。
水面に顔を出してみたり、水の中で体を回転させて目をこちらに向けてみたりして確認している感じです。
2-3 船を遠巻きに偵察するオスのシャチ 撮影:笹森琴絵 .JPG2-4 背びれを並べるオス。船に向かって威嚇音を発することもある 撮影:笹森琴絵.JPG
※写真はさかまた組からお借りしました。
(一番上の写真:繁殖期のザトウのオスはシンガー等とよばれ、メロディとリズムをもつ鳴音で、メスやライバルのオス達に自己アピール。撮影:笹森琴絵氏
上から2番目の写真:釧路沖は、繁殖海域への通過コース。これから暖海へ向かい、オス達は鳴音を奏でる。撮影:笹森琴絵氏
上から3番目の写真:船を遠巻きに偵察するオスのシャチ。離れている仲間に注意喚起の音を発している?撮影:笹森琴絵氏
一番下の写真:背びれを並べるオス達。船に向かって金属をこするような威嚇音を発することも。)

今年の海洋調査

1-1 10月17日 学生たちの前に現れたザトウクジラ 撮影:西澤敏.JPG1-2 10月17日 学生たちとシャチ 撮影:西澤敏 .JPG
今回から5回にわたって、さかまた組 西澤敏氏のお話しをお送りします。彼はさかまた組の立ち上げメンバーの一人。当初は代表の笹森琴絵氏と西澤敏氏、小城春雄氏と水中音響学の赤松友成氏の4人でした。
まずは、今年行われた釧路沖の海洋生物の調査について。10月17日から始まり、11月5日までの予定で行われました。お話しを伺ったのは10月30日、ですから中間報告といった感じでしょうか。
初日にザトウクジラ4群9頭、15mくらいあるザトウクジラ、ものすごい迫力だったそう。
一緒に乗っていた専門学校の学生たちも船上で狂喜乱舞。また、カマイルカの100頭を超える大群がいて、他にシャチの15頭くらいの群れにも出会い・・・そのシャチの群れの中にハナゴンドウという非常に珍しいイルカが5頭くらいの群れがいたそう。
ハナゴンドウは温帯・熱帯の海に生息している体長4〜5mのイルカ。北海道では生きたハナゴンドウを見た方はほとんどいないそう。それが今回、釧路沖で初観察されました。ゴンドウとは巨頭と書きます。頭が大きく、マッコウクジラを小さくした感じとか。身体中傷だらけで、ねずみ色に白い筋が入っている様に見えるそうです。大人になっていくとともに体に傷がついていくそう。
1-4 初観察のハナゴンドウ 撮影:大阪ECO動物海洋専門学校 近藤茂則先生.JPG

最初から水温が高めで、例年よりも1.5度位高たかったそうです。台風21号が来る前までに水温が1度くらい下がり、海の状態も良くなってきました。
ところが、台風が来て再び海に出たらまた水温が2度くらい上がったそう。イワシの船は港からだいたい5〜7マイルのところで操業していたそうですが、台風がきた後は、20マイル位まで遠くまで行かないとイワシの群れがいなくなってしまったのです。その後徐々に下がり、10月28日にはマッコウクジラの群れに会えたり、少しずつ海の状態も良くなってきたと・・・。
今年はカマイルカの群れを3回見ているので、見る頻度としては多いとおっしゃっていました。ラテン系のカマイルカ、ノリノリで船の周りを楽しそうに泳いでいたそう。シャチは少なめ。西澤氏はやはりシャチがお好きだそうです。「見ていて面白い生き物だと思うんですよね。マッコウクジラやナガスクジラは見ていて楽しくはないけれど存在感がすごい。自分たちでは計り知れない大きさの生き物が目の前にいて、その息遣いを間近で感じることができる。」そのあたりに魅せられたようです。
1-3 船に向かってくるシャチ 撮影:大阪ECO動物海洋専門学校 近藤茂則先生.JPG 1-5 11月3日さかまた組調査で観察したシャチ 撮影:山田雅幸.jpg
※写真はさかまた組からお借りしました。
(一番上の2枚の写真左:10月17日専門学校調査初日 学生達の前に現れたザトウクジラ。撮影:西澤敏氏 一番上の2枚の写真右:10月17日専門学校調査初日 学生達とシャチ。撮影:西澤敏氏
中段の写真:10月17日専門学校調査初日 15年目となる専門学校調査で初確認されたハナゴンドウ、水面と水中の2頭が写っている。撮影:大阪ECO動物海洋専門学校 近藤茂則先生
一番下の2枚の写真左:10月17日専門学校調査初日 波しぶきをあげて船に向かってくるシャチ。撮影:大阪ECO動物海洋専門学校 近藤茂則先生
一番下の2枚の写真右:11月3日さかまた組調査 大きなうねりの中、馴染みのオスと仲間を確認。撮影:山田雅幸氏)

赤い実、黒い実探しましょう!

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今回も塘路湖エコミュージアムセンター佐藤光則氏とともにフィトンチットの森を
実を探しながらの散策です。
入り口近くにはたくさんのヤマブドウの実がたわわに実っていました。
ただ、高いところなので見るだけ。
赤い実、黒い実があるとのことでキョロキョロしながら進みました。
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一つ目発見!ネムロブシダマ。赤い美味しそうな実です。直径が5~6mm。ツヤツヤしています。
淡いクリーム色の花をつけるそう。葉の色も夏に比べると緑の色が薄くなってきているそう。
そして・・すぐそばに黒い実が。エゾウコギという木の実です。
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黒い実がまとまっています。たらの芽の実に似ている感じも。それを大きくした感じです。
ウコギはトゲが付いています。知らずに触ったら相当痛そうな・・・。
鳥たちがたくさんいました。ゴジュウカラ、ハシブトガラが見えました。そこにはシマエナガも。
彼らは群れを作るそう。混群といって、違う仲間同士で群れを作り移動しているそうです。
赤い実は見つけやすいのですが、黒い実はなかなか見つけることが難しいですね。
どんどんササが増えてきました。
もう実はないのかしら?探そうと思うと見つからないものです。
落ち葉の散策路で季節を感じながら歩くのもオツですが、蚊にさされまくりました。
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やっと赤い実発見!!
高麗天南星。
別名マムシグサです。
緑の中にスクッと立つ姿はちょっと不気味。
赤いトウモロコシみたい。
球根に毒があるそうです。
ただ、アイヌの方々は毒を取り除いて
食料にしていたという記録が残っているそう。
茎の部分は
蛇のうろこみたいでグロテスクです。




以上・・・と思ったところ。塘路湖のそばに戻ってきてひとつの赤い実を見つけました。
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ゴツゴツとしてちょっとグロテスクなもの。北こぶしの実とか。フサ状のゴツゴツした実をつけるそう。
外の皮が割れて中から赤い実が顔をだします。
糸状のものが実と皮をつないでいます。これを鳥が摘んで食べるのでは?とのこと。
するといずれフンとしてどこかから芽を出す。
やはり赤い実はとても目立ちます。鳥に食べてもらいたい目印なのかもしれませんね。
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もう来年の準備

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今回も塘路湖エコミュージアムセンター、佐藤光則氏にお話しを伺いました。
今年の紅葉はどうだったのでしょう?
9月に入ってから徐々に黄色くなって、紅葉が始まってきたなと思ったそうですが、
急に寒くなって氷点下まで下がり、極端に紅葉も進んだり、中には黒ずんだり、中には散ってしまったり。
温度の変化が著しい感じもあり、紅葉も木によってはイマイチのものもあり、
綺麗なものもありまちまちと感じるそうです。
そんな中とっても綺麗な赤色の植物を見かけました。カラコギカエデと呼ばれる木です。
02.jpg葉はぶどうの葉に似ている感じ。湿地を好む種類の木とか。
グリーンから黄色、オレンジ、赤とグラデーションが綺麗です。
葉のところにプロペラみたいな種がついていました。
今は熟して茶色ですが、始めは赤い色だったそう。
落ちる時に回転していく。
風が吹くたびにパラパラ落ちていくというか飛んでいくそう。
すでに来年の準備をしているのですね。
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そして、
ヤチハンノキ。
すでに
花芽がついています。
ソーセージみたいな
雄花。
その近くに
小さな雌花が
ついていました。
雄花が1cm強、
雌花が2〜3mm位の
大きさです。


これが来年3月を過ぎると、徐々に雄花も伸びてこの中に花粉がびっしり詰まるそう。
淡い黄色の細かい花粉が詰まり、これが風に飛ばされて雌花について受粉するのです。
雌花は大きいものだと大人の親指くらいの大きさになるそうです。
今は、ゴツゴツした深緑色の実がついているのですが、これが成長して受粉したもの。
オリーブみたいにも見えます。
これがどんどん成長してマツボックリみたいな形になります。
その間に平たい種がいっぱい詰まっているそう。
空気が乾燥してくると、間が開いて実をばらまく・・ということ。これが鳥たちのエサにもなるのです。
沢山実が見えるのですが、ここから種が零れ落ちてハンノキに成長するのは1つか2つとか。
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去年スズメバチが発生してそれを駆除するためにトラップをたくさん取り付けていました。
去年は6月に女王蜂が入ったそうです。トータルで320匹以上。今年はなんと1匹しか入らなかったそう。
数が極端過ぎます。関係者の方に聞いたところ、塘路以外のどこも少なかったそうです。
今年はガや蝶を見ることが多かった気がします。
それが極端になっているような感じが否めません。やはり春先の気温や天候が関係しているのでしょうか?

リスを探して・・・

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お邪魔した日が暖かかったこともあり鳥たちが騒がしく飛び回っていました。
すでに紅葉というか黄葉が終わった木々もあり、その葉が湖に舞っている姿も。
今回から3回にわたって塘路湖エコミュージアムセンター佐藤光則氏にお話しを伺います。
エゾトリカブトの紫の花は終わり、実がなっている状態でした。
実も花も独特な形で、中に種が入っています。
えんどう豆みたいな感じにも見えます。
下を見下ろすとオニグルミの実が落ちています。外側の果肉の部分が腐って、中の種がでてきています。
これがリスたち、特にエゾリスのエサになるのです。
「運が良ければ会えるかも」という言葉に期待しながら足を進めました。
もしかすると上から見下ろしていたのかもしれません。
赤トンボは足元に絡みつく勢いでたくさん寄ってきていました。
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途中、マサコヤノシマ遺跡に立ち寄りました。そこにはコンコンと湧き出る水があるのです。
とっても美味しそうに見えるのですが、飲むことはできません。匂いが硫黄くさいのです。
これは熱をもつと温泉、今は水ですが・・・。
湧き出ている水の土管の周りは黒く何かがついています。これは有機物。
要するに温泉の成分が付着しているそう。
標茶町は温泉や湧き水が豊富といわれますが、その一部なのですね。
エゾリスになかなか会えなかったので、食べた跡を探しました。
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綺麗にくるみの実が半分に割れているものがあったのですが、それがエゾリスが食べた跡。
オニグルミの実はかなり固いのですが、それを歯で割ってしまうのですからすごいですね。
さらに彼らはクルミの中身が詰まっているのかどうかを開ける前からわかっているそう。
一応確認はするそうですが、軽いものは手をつけないのだそう。無駄な労力は使わないのです。
今回は会えなかったのですが、もしかすると早朝に行くと会えたのかもしれません。

キタサンショウウオの親の調査

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今回も、引き続き、NPO法人PEG 代表 照井滋晴氏の登場です。
キタサンショウウオの調査の2つめ。トラップを使った調査のお話しです。
今回は卵ではなく、親を捕まえてしまうという方法です。
比較的目につくのが春、水場。ですからキタサンショウウオが水の中にいると思われている方も多いのが事実。でも産卵の時期以外は基本的には陸で生活をしているので、その陸で捕まえるというもの。
その辺にいる虫を食べているので、餌をまいても意味がありません。そもそも餌は何?という話も・・。
見つけるのが難しいという事で、落とし穴を設置することに。これが意外と効果的。
実は落とし穴を持ってきてくださいました。高さ約20cm、直径約15cmの円筒形。塩化ビニールのパイプを輪切りにしたもの。これを埋め、埋めたら埋めっ放し。調査の初日に蓋をあけてまわるそう。
翌日からそのトラップを観察してまわり、5日目位の調査が終わる頃に蓋をまた閉めてまわるのです。
釧路湿原には3エリアくらい。トータルで300個以上のトラップが設置されています。
このトラップ調査は10年以上続けているそうです。その中で4年間調査をした場所についてのお話しです。
そこは、卵を探しても10個未満の数が毎年見つかる位の小さい生息地。
卵の数がその年卵を産んだメスの大人の数なので、卵が5個の年は、メス5匹、オス5匹、子供の数を足してもトータルで20〜30匹。小さなエリアは卵だけを見ていてもわかりません。そこで産卵している池の周りを囲む様に落とし穴をいっぱい埋めることにしました。
4年間やっていたので、それなりに数はとれたそう。4年間で18個体くらい。少ない数かもしれません。
でも産卵の数が少ない場所でもある程度夏場に親を見る事ができるというのは成果として大きいのです。少ない数の中でもわかってきた事がいくつもあるそう。4月位の雪解けの時期からトラップの調査をはじめ、11月位まで調査します。
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5.jpg調査をしていて、トラップでとれる時期ととれない時期があることがわかりました。
6月や7月、少し暑くなってきた時期は全然とれないそう。まず乾燥が苦手。暑いのが苦手。また、虫が出てくる時期でもあるので、目の前を通る虫を食べる事ができるから動かなくても良いのです。
逆にとれるのは、5月。陸地で5月にとれるのは産卵後のメス。産卵した後は水の中から出て、陸地に戻ってきていることがそこからわかります。
次にとれているのが9月や10月。気温が下がり動きやすくなってくる時期です。また、もうすぐ冬になるので、冬を越す場所に移動しなければならないのです。釧路は寒いので水分があると凍ってしまうということ。この様な時期は湿原の中でも少し乾燥した場所に移動して、ヤチボウズの中とか、土が盛られたような場所に入ったりするそうです。その前にたくさん餌を食べて栄養をつけます。サンショウウオは栄養をつけると尾が太くなるそう。栄養がそこに蓄積されるのかな?そして、11月はとれません。移動し終わってじっとしている時期ということなのでしょう。
また、行動範囲もわかってきたそう。陸地のどのあたりにいるのか?どういう場所を使っているのか?これはすごく大事な情報で、日本の中でもキタサンショウウオの非繁殖期の行動についてはほとんどデータがないそう。世界的に見ても稀なデータなのです。
「サンショウウオはやはり水場のイメージがあるので、守ろうとした時にどうしても繁殖できる水場を守ろうと思いがち。でもそれって1ヶ月位のこと。他の時期は陸にほとんどいるんですよね。陸のどういう場所にいるのかということが大事。今回の調査で繁殖の池だけではなく、陸のこんな場所も守らなければならないというのがわかってきたんです。」
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※尚、上記2点以外の写真は、照井滋晴氏からお借りしました。

キタサンショウウオの卵の調査

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NPO法人PEG 代表 照井滋晴氏の登場です。
キタサンショウウオをご存知の方がだいぶ増えたのかな?と思ったのですが、まだ、ご存知ない方も多いのが事実と。釧路にいるキタサンショウウオはとても小さく、サファイヤブルーに輝く卵が有名です。
このキタサンショウウオに関する調査のやり方には大きく分けて2つあるそうです。
その中のひとつ、卵に関する調査から。
キタサンショウウオを見たという方もいらっしゃるのですが、それは春。産卵の時期に、釧路湿原のある場所で見たことがあるという方がいらっしゃるそう。夏場は見たことがある人はほとんどいないと思います。照井氏もあまり見たことがないそう。
カエルも同じ両生類ですが、飛んだり、声を出したりするので目立ちますよね。
調査でわかったことの一つに、同じ場所に一週間くらい留まることがあるということ。
彼らに特注の小さな発信機をつけたところ、同じ場所からぴくりとも動かないことがあったそう。
「発信機重かったかな?」「もしかして死んじゃったのかな?」と思い、現地に行き草をかき分けて見てみると、カサカサっと逃げたそうです。結局ただジッとしていただけだったみたいです。そういう時はだいたい夏、秋。基本的には繁殖期以外は姿をみることができない生き物です。
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そこで、卵の数を毎年毎年同じ場所で数えて、その増減をチェックするという方法を実施しています。
標茶でもキタサンショウウオは天然記念物になっており、そこで2002年〜15年間調査した記録についてのお話しです。産卵後の後にその場所に行き、一つ一つ卵の数を数えたのです。しかも毎年、同じ場所で。
その結果、全体として卵の数が少しずつ減ってきていることがわかりました。
その原因ですが、まず考えられるのが天敵の存在。実は見つかりませんでした。環境の変化は大きなものは見つかりません。原因はまだはっきりわかっていないそう。
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サンショウウオの卵は、毎年同じ数あるわけではないそうです。調査をしていると100ある年の翌年にいきなり一桁になったりするそう。そして、次の年にまた元に戻ったり。増減が激しいのです。
冬場の雪が足りなくて水が少なかったりすると無理して卵を産まないそうです。卵をメスが体にもっても、今年はあまり良くないなという時には、卵を栄養として吸収してしまうそう。彼らは自分たちで自然環境にあわせてしまうのです。後は、前の年に餌をたくさん食べることができたかで卵をもてるかどうかも決まるそう。その増減があるかないかということも連続して調査をしないとわからないことです。
結果、5〜6年の周期でキタサンショウウオの卵が減ったり増えたりする事が判明。この様に長い期間の調査は全国的に実施しておらず、とても貴重なデータなのです。
これからの課題は減った原因が何なのか、どうすれば増えていくのかを考えること・・・のようです。
※尚、写真は照井滋晴氏からお借りしました。

キラコタン6:どちらがお好き?

キラコタン岬はそんなに尖った岬ではありません。「カバの顔みたいな感じだよね」と新庄氏。
ですから見るところが2箇所ほどあるのです。
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1箇所目は・・斜面を見ると大きな木が。急な斜面には大きな木が残っているのです。
開拓した林業の人たちが木を切るのをやめた場所と。土砂防備林として残したところなのです。
その大きな木の間から眺める釧路湿原、そして釧路の街。
釧路の街が砂丘の上に海岸に帯状に発達したということがよくわかります。
チルワツナイ川は曲がっているところがたくさんある川。
そのカーブのところで、川が運んできた土砂を氾濫させます。
その氾濫源のところに少しずつ土がたまるので林ができるという訳。もともとはヨシの草原。
だんだんハンノキ林ができていたということなのです。
そのハンノキの林をよく見ると葉のついている所とついていない所があります。
葉が枯れているところはだいたい高さからいっても終わりと新庄氏。
これから枯れ始め、またヨシやスゲの草原に戻って・・ということを繰り返すのだそうです。
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2箇所目は・・1箇所目から100mくらい離れた場所です。見える景色はちょっと変わりました。
上はあいていても木に囲まれた感じ。お好みはわかれるかもしれません。新庄氏はどちらもお好きと。
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ここにくると草原の色がはっきりします。明るい緑、くすんだ緑。
つまり、くすんだところはヨシ、明るいところはスゲなので、その模様が楽しめるのです。
釧路の街の手前の草原のところがサバンナに見えました。
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実はそこから釧路の街までがすごい広い草原なのだとか。
釧路の街は湿原を背中に背負って発展しているのを実感できます。
そして、釧路は湿原に守られていることを感じることができる場所でもあります。

キラコタン5:昔の人もここが好き

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アキアジ沼のすぐそば、丘斜面を登りました。
ササをかきわけ、斜面を登りましたが、結構急でした。
丘の頂上部分、少しササが丸くへこんでいる場所があります。これが竪穴住居の跡なのです。
縄文時代のものだそう。その後も擦文時代の人々も住み、チャシもあったそうです。
眼下にはアキアジ沼が見えます。縄文時代はそこまで海だったわけです。
この場所で見張りをしたり、いろいろな相談をしたりしたいたのかな?
湧き水もあり、漁もできたり、最高の場所だったのでしょう。
丘の頂上からくだってきました。
おりてきた所にもたくさん住居跡があり、そこには多くの方々が住んでいたそうです。
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通常ルートに戻りました。と思ったら目の前が開けてきました。目の前にキラコタンの南側の部分です。
足元は牧草。ここには開拓の人たちが住んでいました。牧草地の跡です。
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目の前にはチルワツナイ川が流れています。開拓時代と縄文時代の人も同じ場所に住んでいたのですね。
やはり、ここは最高の場所ということ。時代が変わってもその場所はいつもそこにあるのです。
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