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ワイルドライフセンターを語る新庄氏

おそらく新庄氏とは初めてというワイルドライフセンターへ。
1990年代に環境省に新庄氏が3年ほど勤務していた時に、ここのワイルドライフセンターをつくる構想があり、展示の方のお手伝いをなさったそうです。
博物館の展示とは違い、つまり剥製をつかった展示をやめようとなったそう。そうではない方法で釧路湿原にいる野生生物を紹介する方法にしようと色々工夫なさったそうです。
ここは一般の方も入場可能。でもあまり知られていないかも・・・。
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ここにはラムサール条約関連の資料やパネルもあります。
いらした方が展示の中で楽しむという工夫もされています。
今レスキューしている動物をモニタリングカメラを使ってその映像を映し出したり、
シマフクロウの大きさがわかる絵がイラストで描かれていたり、
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展示している動物たちはFRPという漁船をつくる素材で作られています。
つまり触って良いということ。いわゆるデコイなので。
タンチョウ、シマフクロウ、ゼニガタアザラシ、ヒグマなどなど・・・実物大です。
それぞれの動物たちの比較ができるのです。これは自然界ではできないことですね・・・。
他には、アップデートの情報提供しているのでそれを得ることも。
ここにはレンジャーもいるので国立公園のインフォメーションセンターの役割も担っています。
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2階には釧路湿原の再生事業のパネルや、釧路湿原全景の空撮の写真もあります。
自分で地図を踏みながら見ることができます。釧路川の全域が確認できるのです。
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さて、ワイルドライフセンターの建物、正面から見ると実はタンチョウが4羽いるんです。
どこにいるかわかりますか?

ミズゴケ湿原色鮮やか

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木もヨシもない。音もない。でも綺麗。
ミズゴケ湿原。どんなミズゴケなの?というのが今の時期はよくわかります。
草が夏はかぶっていて下は見えません。
でも今は上にかぶっていた植物が枯れてしまったので下にあるミズゴケがよく見えるという訳。
いろいろなミズゴケの色が綺麗。
赤っぽいのやオレンジっぽかったり、茶色っぽかったり、ここで見えるのだけでも5〜6種類。
これは高層湿原です。
水面がキラキラ光っています。水面よりもミズゴケが生えているところが高いのです。
ミズゴケが盛り上がっていてそこに植物が生えて、ミズゴケの積み重ねができます。
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ヨシのところなどは根が水面下。そこは低層湿原。植物の根が水よりも低いところにあります。
釧路湿原の中でミズゴケ湿原といわれるところは他にもあります。
宮島岬やキラコタン岬の先や細岡にもあるそう。でも面積的には温根内が一番広いのです。
ミズゴケ湿原ができ始めからその後、そして成熟したところまで全般に見ることができます。
釧路湿原の中でのミズゴケの種類は25種類程度。これは多い数字。
本州ではもう安定したミズゴケ湿原だけが生き残っているそうで、種類はあまり多くないそうです。

温根内の木道、ヨシからスゲになりそこが消えてくる場所があります。そこにあるのがミズゴケの最初。ツツジの種類が濃くなるのが青年。奥にはいると凸凹してきます。そこが熟年期といった感じ。
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ミズゴケ湿原は平ではありません。まるで、潰れたおはぎみたいに見えます。
木道の脇には水が・・・水たまりかな?と思うと水が動いているところがありました。そこは伏流水。
深いところでは2mくらいあるところもあるそうです。
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木道を歩いていると、ガマが集団で生えているところがありました。
そこは昔池だったところという意味だそうです。
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マッコウクジラ現る

13年目で初撮影@釧路のマッコウクジラ  笹森.JPG

はじめて姿を見ることができたマッコウクジラ。
今までは噴気(鼻息)だけしか見ることができなかったのです。
マッコウクジラのブロー(噴気)が、虹色になる  笹森.JPG
マッコウクジラのブロー(噴気)が虹色に・・・さらにハートに見える?!
この噴気も種類によって違うそう。
例えば、シャチはシューっと細い噴気を上にあげるそう。
ザトウクジラは V字に。それが広がるのでハート形に見えるとか。
ナガスクジラは太い噴気とドッと10mちかく上にあげるそう。
ミンククジラはほとんど出さない。
昔から世界中色々なところで捕獲されている歴史があるのでこっそり息をしているのかも知れません。
マッコウクジラ以外は頭の上に穴があいているそうです。
ところがマッコウは左側のずれたところに穴があり、噴気は海面上を漂うように見えるそう。

マッコウクジラの尾びれと釧路の町  笹森.JPG
この写真はマッコウクジラの尾びれと釧路の街です。
釧路の町と、ザトウクジラの尾びれ  笹森.JPG
こちらはザトウクジラの尾びれと釧路の街。

胸びれを上げてゆらゆらさせるザトウクジラ 笹森.JPG
この写真は胸びれを上げてユラユラさせるザトウクジラです。
マッコウは10〜13mくらいの大きさ。
クジラの仲間はヒゲが生えているグループと歯が生えているグループに分かれます。
歯が生えている方が圧倒的に多いそう。
その中で一番体が大きいのがマッコウクジラ。
さらに噴気の穴の数は歯クジラは2個。
歯が生えていないのが1個と決まっているそうです。
マッコウクジラ、笹森氏は実は見慣れているのです。
知床、羅臼でいつもあっているとか。
釧路沖では通過していくだけなので、鼻息しか見たことがなかったそうです。
マッコウクジラは警戒心も強いので、すぐ潜ってしまうとか。
彼らは尾びれをあげて深く潜ると1時間ちかく上がってこないそう。
なぜ、今年は見ることができたのか?不明。
そして、今年はマッコウクジラの近くにシャチがいたそう。たぶんシャチがマッコウクジラに興味を持っていたのでは?とのこと。
だいたい鯨類が向かってきて口を開けたら威嚇。決して笑っているわけではありません。
「シャチは自分たちが食べている生き物が影響を受けるのでそれにより自分たちも影響を受けるのです。
それを証明できた感じです。マッコウクジラは水温なのかどうかは不明ですが、見える時期があるということがわかりました。今後はマッコウに会える時期や水温の関係も探ることが必要です。
11月になっても調査が行われるようになったのがここ3〜4年。
もしかしたら以前も見えていたのかもしれません。
色々な意味で一つの生き物、ひとつの海を見続ける必要性を改めて感じました。
そうすることによって環境の変化が見えて来るんですよね。」
釧路沖の人気者 キタオットセイ   笹森.JPG

※尚、写真は笹森琴絵氏からお借りしました。

ノリノリシャチ

レインボウ・ブロウ(虹の噴気)を吐き出すシャチ2 笹森.JPG レインボウ・ブロウ(虹の噴気)を吐き出すシャチ 笹森.JPG
レインボウ・ブロウ(虹の噴気)を吐き出すシャチの写真・・綺麗ですね〜

さて、いつもお話しに出てくるニック。なぜか去年から姿を見ることができなくなって・・・気になっている男前のシャチ。今年も見れなかったそう。
背びれがちょっとかけているのでニックという愛称で呼ばれています。
どこが男前なのか?全体の雰囲気、背びれと体長の関係。
白い模様の入り方などすべてにおいて整っているそうです。
今年彼の群れはいたそうですが、ニックの姿はそこにはなかったのです。
一昨年までは必ず釧路沖で一番最初に出会うのがニックの群れだったそう。
笹森氏が釧路沖で初めて会ったのもニックの群れ。
付き合いの長い彼に出会えないのが寂しいとおっしゃっていました。
さらに、ニックにいつもくっついているオス(ソリマチという愛称)にも会えず。
ニックの群れに出会えてもその2頭に会えていないのだとか。
他のオスはいるし、メスや子供は変わっていないと思うと・・・・・。
彼の群れが特別大人オスが多かったから、群れを離れたのか、それとも何かあったのか。とても不安。
去年から世界中でニックを指名手配しているそうですが、まだ見た人がいないそうです。
笹森氏にとっては釧路沖=ニックみたい。だからニックばかり探しているそう。
ブリーチ!笹森.JPG
上の写真はブリーチシャチ

ニックもどきがいて、それがニックみたいな模様、でも性格は違うそうです。
群れを統率しきれていないとか。
だから、群れが自由奔放、好き放題。いつもニックもどきは群れを遠くから見ているそうです。
今年はニックもどきの群れによくあい、船によくやってきたそう。
荒波を越えようと、乗り出すシャチたち  笹森.JPG
上の写真は荒波を越えようと乗り出すシャチたちです。

今年はすごく鳴きながら飛んでいた。ピ〜〜〜〜〜っと鳴きながら横飛びしたり、
子供達が集まってきてブゥーブゥーと鳴いていたそうです。
「かわいいでしょ?!体長6mくらいあるけれど・・・」
アイコンタクトもできているそうですが、彼らは一体何を考えているのでしょうね。
船の真横でブリーチング(ジャンプ)したシャチ  笹森 .JPG
この写真は船の真横でブリーチング(ジャンプ)したシャチ

今年もキタオットセイとシャチが一緒にいる群れがひとつあったそうです。
キタオットセイと一緒にいるシャチの群れはいつも一緒のような感じと。
とにかくシャチと一緒に泳いでいるそう。キタオットセイはシャチのエサになり得るのです。
でも一緒にいるということは、キタオットセイにとっては何らかのメリットがあるのでしょう?
そのシャチの群れだけはキタオットセイに対して無関心。
キタオットセイは常にシャチを意識しているそうです。

下の写真は尾びれを振り上げて意思表示をするシャチです。
尾びれを振り上げて意思表示をするシャチ 笹森.JPG

※尚、写真は笹森琴絵氏からお借りしました。