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ニホンザリガニ

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達古武の木道を歩いていたら・・・見たことある顔の方が・・・
NPO法人 PEG代表の照井滋晴氏。なにやら持っていらっしゃいます。覗かせてもらったのがこの写真。
ニホンザリガニ。
ウチダザリガニを見慣れている私たちにとってはとても大きく見えました。
ニホンザリガニは大きくても7cmくらい。通常大人のニホンザリガニは5cmくらいの大きさだそうです。
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ニホンザリガニの頭の先はウチダザリガニみたいにトゲトゲしていなく、
まるでおにぎりみたいな三角形でツルっとしています。
身体も丸みがあって可愛らしい感じ。性格もウチダザリガニのように攻撃的ではなく、
挟んでもこなく、気性は荒くないそう。
葉や流木の下に隠れてジッとしていることが多いそうです。
今回見せていただいたニホンザリガニたちも葉の下や中に隠れるようにしていて、恥ずかしがり屋さん。
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ニホンザリガニとウチダザリガニは住み分けはしていないそう。
達古武湖はウチダザリガニで有名ですが、もともとはニホンザリガニも湖にいたそうです。
今回照井氏がとってきたのは達古武湖の上流。
今はそういった所にしか残っていないとか・・・。
ウチダザリガニが攻めてきた結果なのでしょう。
上流に行くと水深はほとんどなく、ウチダザリガニは陸に出ると歩けなくなるのでは?とのこと。
そういう所に身体の小さいニホンザリガニが残ったのではないかと照井氏。
達古武湖周辺にはニホンザリガニが残っている地域。釧路湿原の中でもこんなに残っているのは珍しいとおっしゃっていました。

「ニホンザリガニが僕がとってみんなに見せることをしなくても、どこでも見ることのできるザリガニになったら良いですよね。まずはこんな生き物がいることを知っていただけると嬉しいです」
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湿原の水の仕組みと植物の仕組み

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久しぶりの細岡展望台から眺める釧路湿原です。
まだ水が多い感じです。ふだんここから眺めて見ないはずの水が溜まっているところが見えます。
赤とんぼがたくさん展望台にくる観光客の方を迎えていました。
北側、奥の部分です。これは展望台まで行く途中の川のそばの写真です。
まだ、道路際まで水がきているのがわかります。
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細岡のカヌーステーションです。さすがに水はだいぶ引いた感じですが・・・
新庄氏が川の中に入って行きました。
いつもカヌーに乗る板のあたりは膝下くらいまで水がまだ残っていました。
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今年は台風や降雨によって湿原が水浸しになったのですが、水があふれない場所はミズゴケ湿原でした。
その次はヨシの湿原。
そして、全面水で覆われたのがスゲの湿原だったのです。
春先にも同じような光景を目にすることがあるのですが、春は地面が凍っています。よって一面に水が広がります。今回は本当に水がたっぷりある所とそうでない所がわかりました。
湿原の水の仕組みと植物の仕組みがはっきりわかったのです。
「湿原の価値を見直すにはよい機会になったよね」と新庄氏。
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なんと・・ミンクの足跡が。
やはりこの近くに住んでいるみたいです。
この場所で私も出会ったのですが、
他にも姿を目撃された方もいらっしゃるみたい。

「釧路湿原は自然の川が暴れる、変化する許容範囲を残しているんだよね。だから今回も川は暴れたけれど、私たちが生活するところには大きな影響はなかったという訳。
本当に釧路湿原は自然の遊水地ということが、ここに住む人たちによく理解できた出来事だったと思うよね・・・」
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ザトウクジラとアカウミガメ???

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噴火湾の今年の調査その2
珍しいものに会えたそう。その1がザトウクジラ。
20年間噴火湾に関わっていて、生きたザトウクジラが現れたという記録はなく、死んだ個体は湾の中に漂着したという記録はあるそう。
実は今年の6月にもザトウクジラの屍体が苫小牧沖を漂流しているのが発見されたのです。
それが白老に漂着して、回収する前にまた流れてしまい、地球岬沖で見つかり、それが危ないので室蘭の港まで引っ張ってきて、つなぎ止められていたそう。
また、その前にも噴火湾の森という町の海岸に漂着した個体もいたそうです。それも死んでいたものでした。生きたザトウクジラが確認された、さらに湾の中でという記録はないとのこと。つまり正式な報告としては初めてのことなのだそうです。
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東海大学の噴火湾実習があり、その指導で毎年 笹森氏は一緒に船に乗っています。
学生が陸と海の2段構えで噴火湾の鯨類を観察する実習です。このザトウクジラ、まず陸から観察していた学生が見つけたそう。笹森氏はスマートフォンの電源を切っていたために連絡がつかず、やっと連絡がついた時には20分くらいたっていたそう。
「何かがいた」と。学生がそれらしきものを撮影しました。小さなゴマ粒くらいのものが写っていて、それを拡大したところザトウクジラの背ビレだったそう。
似たような背ビレをしているもの、ナガスクジラ系でミンククジラとかナガスクジラとかは似たような感じですが、ザトウクジラは個性的な背ビレなのです。ザトウクジラを見慣れている人にとっては間違いようがないくらい個性的なのだとか。笹森氏はその背ビレを見てザトウクジラと確信をもちました。
噴火湾は津軽海峡と隣接しているため、日本海側を移動しているもの、太平洋側を移動しているもの、両方を行ったり来たりしているもの のどれにも会いやすい環境ではあるそうです。
今までにもナガスクジラが突然出たり、オウギハクジラが世界で初めて生きた姿で撮影されたこともあるそう。いろいろなものが現れる場所ではあるのは事実のようです。
それにしてもザトウクジラが現れたことは非常に珍しいことだとおっしゃっていました。
実はその時期はザトウクジラは本来はもっと寒いところにいて、エサをとっていなければならない時期なのだそう。
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その2は、絶滅危惧種のアカウミガメ。笹森氏も噴火湾の中では見たことはなかったそう。基本的には暖かい海で生息しているカメ。それが北海道近海で見られることはないとは言えないけれど、非常に珍しいことなのです。普通にいる生き物ではないと。ある日突然イルカが潜ったので見ていたらアカウミガメが現れたそうです。
「何か変ですね。いつもいるべきものがあまりいなくて、いつもいないものがちょこちょこ現れているといった感じ。それは魚に関してもそうですよね。何かが変ということは肌で感じましたね」
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※写真は笹森琴絵氏からお借りしました。噴火湾のザトウは写真がとれなかったので、生態や状況説明部分では釧路のザトウ写真が混ざっています。
(一番上の2枚の写真:2015年に釧路の近海に現れたザトウクジラと、釧路沖で調査中に出逢った2頭のザトウクジラ。その大きさは推定13m。今年、噴火湾で観察されたものも、同レベルと想像される。 
 上から2段目の写真:室蘭八景・地球岬と絶滅危惧種のナガスクジラ。噴火湾内での観察報告は、この前にも後にもない。2014年撮影。
下から2段目の写真:絶滅が心配されているアカウミガメも登場。噴火湾内ではほとんど観察されていない。
一番下の写真:噴火湾の鯨類調査に取り組む、東海大の学生たち。今年は大物(ザトウ)を発見した。この写真はカマイルカを観察中の学生たち。)

今年の噴火湾のカマイルカ

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久々の登場!笹森琴絵氏のお話しです。
本拠地は室蘭。今回は噴火湾、内浦湾のイルカウォッチングについて伺いました。
室蘭出身の笹森氏が野生のイルカに最初に接したのがこの場所です。
1996年のことでした。それからイルカやクジラをウォッチングする会社に伝ができ、ガイドとして、また、写真撮影のために、ウォチング船に乗せてもらうようになったそうです。
毎年6月中旬くらいから本番が始まり、8月中旬くらいまでの2ヶ月くらいの間に運航されます。
通常多く見ることができるのがカマイルカ。
背びれが草刈り鎌の刃先のような色・形で、そう呼ばれるそうです。
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6月初め位に南の方から北上してきて噴火湾の周辺で出産・子育てしているのです。夏の餌場と出産海域として利用しているらしいとのこと。
一説では1000頭以上でやってきて、それがバラバラになって30〜50位のグループに分かれるそう。
例えば、お母さんと赤ちゃん、若者ばかり、オスとメスの繁殖期を迎えたものなどに分かれるのです。
ずっと継続してみていかなければわからないことだそうですが、今年は少なくとも20年前に比べるとイルカを見ることのできる回数は減っている印象は否めないと。ここ数年特にそうだとおっしゃっていました。
それはイルカが減っているというよりは、イルカのエサが減っているというか、彼らがあてにしているエサ、(この時期にはここにいる)という状況が崩れてきているのでは?と笹森氏。
通常カマイルカはスケトウの稚魚やカタクチイワシをエサにしているそう。実際に噴火湾でとれるスケトウの数は減っているそうです。さらにその場所が変わっているそう。
カタクチイワシは湾の近海にやってくる時期もずれているというか、めちゃくちゃになっている感じがすると。
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噴火湾はとっても大きな湾です。日本で一番大きな内湾と言われています。とても広いので笹森氏が20年間見てきた場所とは違う場所に移動してエサを食べたり、探したりしている可能性もあるのです。もし、自分たちが知らない場所でエサをとっているとしたら、それは減っているのではなくて、場所をかえているだけかもしれない・・・とも。
カマイルカが本当に減っているのか、湾にくる数が減っているのか、場所をかえているだけなのかということは、エサになっている魚の居場所や来遊時期などと合わせていかなければはっきりしたことは言えないそうです。
でも、これまでとは変わってきているということは事実で、それはたぶん水温と連動していると考えられると思うと。この状況はカマイルカにとっても重大な変化であるということは言えるとおっしゃっていました。
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※写真は笹森琴絵氏からお借りしました。
(全て2016年夏に撮影。一番上の写真は:カマイルカといったら、これ!華麗なハイジャンプをみせてくれる♂と♀。
2段目の2枚の写真:餌を追って、海面をはじけるように移動するカマイルカの群れと、波乗りしながら船についてくる遊び好きな若いカマイルカたち。
下から2番目の写真:噴火湾は、カマイルカの繁殖海域。水中の♀と、海面の♂が互いの様子を伺うように目を合わせた。
一番下の写真:カマイルカは噴火湾の環境指標。彼らの未来は、湾の環境に大きく左右される)